あとがき
このサイトは、著者が、人を特定の活動に没頭させる動機に興味を持ち、没頭できるような楽しい活動を生活に取り入れる方法を考え、文章にまとめたものだ。著者自身も、かつて開発エンジニアとして、発明実験に長年没頭した経験を持つ。その体験を踏まえて様々な考察を行った。
人を没頭させる動機が好奇心であることは、実感としてすぐに思い当たった。考察の大部分は、好奇心を生み出す源泉は何か、歳をとるにつれて好奇心が減退してゆくのはなぜか、減退した好奇心を再び高めることができるのかといった点に費やした。
結論として言えるのは、自分が普段興味を持っていることしっかり認識し、それを起点に想像を広げさえすれば、自然と好奇心は高めていけるということだ。ただし、想像を広げる起点になる関心事を認識することが難しい。
人は普段の生活の中で様々な対象に触れていて、その場では強い興味・関心を示している。ただし、日々触れる情報が多過ぎて、個別の対象を一々記憶に留めていない。このため、自分が何に興味・関心を持っているのか、とっさには思い浮かばないのだ。
認識できていない自分の関心事を、サイトの中で示した幾つかの視点で振り返り、具体的に認識することで、想像を広げる起点を作ることができる。その起点から将来の自分の生活に結びつく想像を広げ始めれば、あとは勝手に考え、行動する、好奇心が高まったモードに突入する。
好奇心はどんな人にも元々備わっている脳の機能だ。ただ、しっかりスイッチを押さないと、機能が発動しないのだ。
この世にはあなたにとって未知の対象は無数に存在し、生きている間にそれらすべてに触れることはできない。それゆえに、あなたが興味を向けるべき対象が無くなる心配はない。あなたは、一生を通じて自分が認識できる世界の広げ、成長の喜びを感じ続けることができる。
このサイトをご覧になった全ての人が、自らが持つ好奇心を発揮して、価値あるものに囲まれた彩り豊かな生活を手に入れることを願いつつ、文章を閉じたい。